生きていく、ということ/松本 卓也
 
きていくのだろう
誰の笑顔を思い描けるのだろう
不相応な望みなのかもしれないけれど

好きに生きているつもりだけど
気が付けばいつも胸に穴が開いている
誰も見ていないところで流した涙も
朝日を浴びる頃には忘れたふりをして

いつもありがとう
笑顔をくれる人も居れば
早く何とかしてよって
注文を投げかける人も居る

組み上げてきたものもあり
作れなかったものもあり
労いや感謝の言葉もあれば
苦情や文句だって受け止めて

見た事もない人を泣かせた事も
出遭う事の無い人を笑わせた事も
きっとあったんだろうな
これからも繰り返すんだろうな

全てが目の前の作
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