生きていく、ということ/松本 卓也
 
の作業だけで
完結していたのだとしたら
何と色褪せた生き方だったのだろう
僕の為が知らない内に誰かの為に

通勤路ですれ違う人の笑顔は
この社会の螺旋で巡り巡った
生き様の証かもしれないなんて
そんな事を思う朝もあるんだから

たとえ望んだものではなくて
ただ生きる為に過ごしてきた
今の単調な生き様だって
悪くは無いと思える日が

いつかきっとやって来る
投げ出してしまわなければって
そんな確信を胸に抱いて
今日を過ごすんだろうな


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