僕が詩を書く理由/ツ
着く (成仏すらできずに...)。
そしていつしか、それを考えていた人間が、そのことをすっかり忘れ果てたとしても、当人の生活上まるで支障がなく、だからと言って完全にゼロにもなり切らない...、なんというか、日々なんとなく心の中に溜まっては、やがてバニシング・ポイントの向こう側へとすり抜けてゆく、それはそれは恐ろしく微妙なものごと.....それが僕にとっての「詩」の原形だ。たぶん。
いうなればひっそりと、人知れず、冷蔵庫の奥のほうで干からびてゆく、「野菜の切れっ端」や「パン屑」みたいなもの。食品として食べられることもなければ、人目に触れ、「物」として掃除されたりすることなども滅多にない、用途
[次のページ]
戻る 編 削 Point(3)