針の無い秤/瓜田タカヤ
て
少しずつゲロや常識と格闘しながら
暗闇内で少しずつ切り取り削り出されたスクエア
四角はそれぞれの角から
きらびやかなLEDを吐き出し
2024年の街並みのカーブを
何の抵抗もなく滑走する
それは始めイチカオだけであったが
その後無人であることを知ると
ニカオ サンカオと現れ
その後 間をおいて7マン8セン11カオまで
一斉に無音で斜面を滑走する
頭の禿げた美人の両目からは
常に針のようなゲロが吹き出され完璧な円に近い虹を作りだし
サングラス化している
それが唯一の身につけている物である事が
祭の名前からも理解できるのだ
「一人ねぶたマンツルリ」!
新
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