死後に関する幽霊の考察/野火 後里
に不必要になっちゃってまぁ。わたしの中の最優先事項、つまりは中心の核がすっかり抜きとられた感じ。
そうそう、死んだときの欲についてだったよね。忘れるところだった。今のわたしの核の話。秋の始めの、しめった気流に乗っかりながら、わたしが願っていることは・・・ジャン、ずばり平穏です。ああ神様、「わたし」というカタマリが、このまま滲むことも崩れることもなく、そっくりそのまま、どこか安定したところに落ち着きますように!
生前のわたしはこんな風じゃなかったんだけど。どっちかというと、平穏反対派だったのにな。一日に一回は、特に数学がある日は(毎日だった)高校に隕石が落ちてきたり高校に雷が落ちてきたり高校に
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