王女メリサ3/atsuchan69
ました。
王さまは口元で合図をかえし、「その、たとえば今後は余の手伝いを任せようとも考えておる。で、どうだろう? 余と妃、そして王女もそろってこの男を応援してやろうではないか。さて王女はいかがなものだろうか?」
召使いが淹れたての茶を大佐の器に注ぎました。メリサはうつむき、
「はい」
とだけ返事しました。
王さまはたちまち大喜びなふりをし、
「ドメル君、王女も、君を応援してくださるそうだ!」
大佐の肩をたたき、いくぶん仰け反りながらそう言いました。
それから毎日、王女の部屋に大佐からの花束が運ばれました。召使いが花を届け、花たちは枯れる間もなくたちまち
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