王女メリサ3/atsuchan69
 
まち王女の部屋を埋めつくしました。花束にはいつもきまって「親愛なるメリサ王女」ではじまる簡単な手紙が添えてありました。手紙には、「今日はマガラ陥落の記念日です」とか「今日はパレードがあります」といった軍隊の出来事ばかりが書かれていました。
 メリサ王女は複雑な気持ちを侍従にだけそっと打ちあけました、
「迷惑です」
「よくわかります」
「男の人は皆こうなのですか?」
「人により千差万別・・・・でもこれは、いささかやりすぎですな」
「魔法をつかってもかまわないのだけど」と言いかけて、「いえ。どうしたら止まるでしょうか?」
「そうですね、王女の方からも手紙を書かれてみてはいかがでしょう?」
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