竹想花伝/朱雀
 


神に 修羅に 狂人(たぶれびと)にも成り変り

舞いて 舞いて 花を知り 

偏(ひとえ)に舞いて 花を失(う)し

やがて真(まこと)の花と成る


枯れ逝く時分に見継ぐ幽玄

遺す種子(たなご)に遺念を委ね

有心を払い 無心に還る


尽未来際(じんみらいさい) 嵩(かさ)を増し

長(たけ)を長じて 花伝となりぬ



※世阿弥の『風姿花伝』を元にした若き舞人と竹の花の物語。



■あらすじ■

今まさに花を咲かせて枯れゆこうとしている竹が、今を盛りに
「時分の花」を咲かせて舞
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