王女メリサ2/atsuchan69
居るのだ」
「今は・・・・たぶんこの国にはいないでしょう」
「遠くに住んでおるのか?」
「ええ。とても遠いところですわ」
「しかしその者がおれば呪いを解くことができる・・・・」
「はい」
「そうか」王様はこぼれるような笑みをみせました。「なんとかその者をみつけだそう!」
するとその言葉をさえぎるように、
「お止めになってください。それよりもわたくし、もうここには居れません。遠く離れても、どうかわたしをいつまでも愛してください」
妃は瞳をうるませて言いました。
「なにを言うのだ。妃、あなたはいつまでもわたしから離れることはない」
王様は妃のこころの奥に秘めた想いをけして知
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