王女メリサ2/atsuchan69
めました。
・・・・「聞け、前の国王は余の兄であるが、国をおさめるにあたってそのもつべき信念というのは、兄と余とでは全くちがう。かつて兄は国民をあまやかすと同時に国の富をばらまいて卑の者にほどこし、我ら神聖なる王国を滅亡にみちびくほどの危機をもたらした。また魔術のとりことなり、本来の職務をわすれ妃の戯言によっておこなう怠惰な政治と行政を執り行ったがゆえに多くの正しきものたちの不満を買い、また隣国からもさげすまれる弱体国への道をあゆみながら平然と問題をやりすごし、取りのぞくべき腐敗も問題への解決もなんら省みることはなかった。結果、その責任は兄みずからが血によって償うことになったのだ。しかし国王不
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