影2/yoshi
 


僕はショックを隠しきれず

ペダルをこぐ足が石のように重くなっていった

彼女は

体を壊したらしかった

僕らの住む街の一番大きな病院に

入院したと言っていた

退院してくる頃には卒業式も終わっているはずだと・・・


僕は彼女を見舞うべきか悩んだ

悩みに、悩んだ

今まで練ってきた作戦は当然パーだ

作戦を練り直さなければならないだろう

受験シーズンも架橋を迎え

進路の決まったやつらは既に登校してきていない

後は卒業を残すのみなのだ

ひと月足らずの時間しかない

僕は

1年生のあの席で隣になって以来

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