王女メリサ/atsuchan69
 
かしい思いでいっぱいになるのよ。なんでも大勢ひとが死んだ沼だと聞きましたが。それでもわたしにとっては母の家よりもあの場所のほうが好きでした。動物たちもよくやって来ましたし」
「わたしはひとめ見たときから妃、あなたの虜になった」
「ええ。それはわたしも・・・・同じです」
「・・・・」
「わたしは魔女の娘でした。それをあなたは・・・・なんて大胆な方かと思いましたわ」
「妃!」そう言って王様はもっと傍まで近づきました。「あなたしかいないんだ。わたしには、この世界に、ただあなたしかいないのです」
「嬉しいです。そう仰ってくださって。でもわたくし後悔もしておりますの。わたしのような者はけしてあな
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