王女メリサ/atsuchan69
も知っていたさ」
魔女は白骨となった死人と狂ったようにはげしいダンスをつづけながらそう応えました。そして背を下に、いちど死人の腕に身をゆだねた後、「だけどね・・・・」今度は腕をとられてくるっとまわってみせました。「ゼッタイに許すものか!」
「母さん!」
妃はもういちど叫びました。するとダンスはいっそうの激しさを増し、そのうち部屋じゅうの家具や置物がおどりだしました。
「あはははは・・・・」
「あんまりだ!」
堪りかねた従者がそう言うと、どこからともなく花瓶がとんできましました。眼のまえで陶器の花瓶がくだけるのを見、そしてそれが自分の頭にぶつかったことを知るまえにもうすでに彼は気を
[次のページ]
戻る 編 削 Point(4)