絵描きを夢見て、詩人を目指した/雨露 流
 

その画家は婦女子や子供、光溢れる景色など優雅に美しいものばかりを描いていた。

“何故、そのようなモチーフばかりなのか”と尋ねれば、その画家はこう答えた。

“人生には不愉快なものが多い。なぜこれ以上不愉快なものを作らなければならないんだ”と。

彼ら二人の例に過ぎないが、創作理由とは人それぞれであろう。
それを追求する、人と比べる、そういったことは大事なことかもしれない。
しかし、それに重点を置きすぎる必要はないと思う。

創作理由がなんであれ、それを完遂させることこそが大事だと思われる。

そうして描かれた作品は創作者の死後も何千年と人類を魅了し続けるだろう。

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