無二の命/はじめ
者は僕自身だ
未来永劫この世界は宇宙から閉ざされ氷河の世界となるだろう
神よ 太陽はどうした? 月は痛いくらいに凍り付いている
天の川でスケートを楽しんでいる子供達
賢者よ 太陽は君のポケットに入っているらしいじゃないか
僕はこの世界を望むよ 希望の光などないこの世界を
賢者は太陽を取り出す 「さぁもう元気になったはずだ」
太陽は真上にあった 賢者は今日もここで世界を見つめている
「いい天気じゃ」 宇宙から閉ざされた地球は暖かくなりはじめた
月も表面を覆う氷が溶けてきた
賢者は杖をつき世界をいつまでもいつまでも観望していた
星々はチカチカと眩耀している
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