いつだっていい/成澤 和樹
午前九時の朝食 平日の明るさが眼に沁みる
窓の向こう 物憂げに歩く人々
働いてんだなあ
ホントにしたいことと重ねて 胡坐ばかりかいてる毎日
カタチないものに逃げて リアルを語る裸の王様
いかに人を騙すか そればっか考えてて
そういう詩(うた)作っては 誉められて
曝け出してるのは結局 裏返った寂しさ
オレンジと群青が混ざってきて 闇の予告
窓の向こう さっきよりいい顔で歩く人々
頑張ったんだなあ
社会の歯車に、なんて屁理屈こねまわしてみた毎日
単純な話を難しく 他人にだけ辛口な評論家
ニセモンの理論重ね 考えている人のフ
[次のページ]
戻る 編 削 Point(3)