この国で「生きていく」とは(随筆)/逢坂桜
 


  だが、やはり、目の当たりにして、こわくなった。

  ニュースで流れる、理解できない、したくない殺傷事件が相次ぐ。

  そうまで利己だけの人間がいるなんて、こわい。

  他者に考えが及ぶことは、特別でもなんでもない。
 
  「自分がされていやなことは人にするな」当然だ。

  ・・・なんというか。

  家庭は社会の縮図だ。社会はそんなに歪んでいるのか?

  結婚・出産・子育ては、誰の人生にも大きな通過点だ。

  独身であったとしても、自分が育てられた事実がある。

  だが。

  政治に女性が登場しても、ごまめの歯軋りなんだなぁ、と、
[次のページ]
戻る   Point(4)