ブーツをぬげば/多久蘭乱
ようと思う。
弱い人間だと思われることは
いやなことだけど
気にしてくれる人だって少ないから。
時折鳴る電話も
知らない人からのメールも気にしない。
いつまで待ってれば明日がたのしみになるんだろうね?
雪ばかりふってる。
さむい日もあったかかった君の手も
今は知らない人をあっためてる。
つめたくなったこの部屋。
いつまでもつづく夜。
涙をまきちらして溶けてしまいたい。
自分だけが不幸だと思うことは愚かなこととわかってるつもりだったけど。
人からはこんなに傷つけられるのに。
自分からは何も伝えられない。
両手で頭をかかえて聞こえ
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