塗立/霧咲剣侍
公園のベンチ三年前君と座ったあのベンチ
所々ペンキが剥がれて木が剥き出しにだった
初めて手を繋いだベンチ恥ずかしくて
すぐに手を引っ込めたことを今思い出す
雨が降った次の日は濡れて座れなくて
少ししゅんとして一緒に帰ったよね
また来れるかな君が異国から戻ったら
ペンキが剥がれたあのベンチにもう一度
いつの間にか君との心の距離は離れていて
絶対に僕が君を幸せにするからなんて
くさい台詞言って僕は君に愛を誓ったのに
もう二度と言えない君に愛してるが言えない
いつの日か一緒に座ったあのベンチの公園は
ブランコも滑り台もペンキが塗り替えられて
あのベンチもペンキが新
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