哲学的人間/生田 稔
 
人間以外の生物もモナドである。こういうと当たり前のことだだということを言う人があるかも、しかし哲学は、当たり前のことの背後を考える学問である。
 人は、獣のようにただ生きているだけでは満足しない。脳内の言語中枢が、彼らより異常に発達しているから、なぜ生きているのかなどと考えるのである。これもまた当たり前の一例かも知れぬ。
 古文を解説した本を読んだが、作者がこの文章を引くのは、よく知られているので気が惹けるのと洩らされる。
 しかしある場合には、そういう発言は、興を削ぐ、2回目や3回目でも、よく知っていても名文はいつでも良いもであるから、気にはならないものではなかろうか。
 わたくしは文章
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