哲学的人間/生田 稔
 
にもあり。こそこそと哲学的著作を読んだものだ。
 わたしの書斎は、応接室でもあり本は数少ない装飾品の一部である。英語数学理科国語四教科ができれば東大に入れるが、つまり人生のある部分で成功するということだ。でも哲学書は私の部屋では表題を隠して裏向けに本棚に入っている。その理由は押して知るべしである。


哲学的人間
 2日目
 
ヘーゲルの話を大学講座で聴いた。へーゲルの説くモナドは悟性認識の不分割単位としての存在をさすらしい。つまり悟性のほかに感性などを併せ持つ、個性ある存在。地球では人間がその代表例となり、彼は自身より上位の者としての神々を想定する。
  だが言うまでもなく、人間
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