見えてきた友情について/結城 森士
 
の良さと利用価値を見出し、切磋琢磨して競い合い、お互いにとって有益な関係。自分が相手を利用出来るなら意味があるし、一緒にいても何の意味も無ければ一緒にいなければ良いという割り切った考えをすれば、それは依存とは無縁である。割り切ったとは言うが、別に相手を傷つける必要はどこにも無い。ただ、帰属意識を持たないことだ。そうすれば、相手と一緒にいる必然性は消え、割り切った関係が生まれる。しかしそういう本音で接する部分から本物の友情関係が生まれることもあるだろう。その時に初めて相手の感情に沿うことも出来る。

 僕にとって依存的な人間関係とは、理想的ではあるが不自然に思える。依存的な人間に必要なのは、単純
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