丸の内ジャングル(改)/九谷夏紀
 
歩く人さえ選ぶかのような視線を街は投げかける
人々は街に圧倒されて
一部の人たちにとっては心地良さとなり
この街の力を自分の力と勘違いしてりしていた
私はこの街を歩いていた
この街がまだ幼い頃からの付き合いだ
かつてのバラバラなこの街を知っている私にとっては
成長したこの街をほほえましく頼もしく感じるだけで
威圧感は感じない
ずっと
ずうっと
歩いていた
この街は迷わない
この街を歩くだけで人々は気分が良くなった
なにもかもがきれいで
きらきらしたものでいっぱいの街
すてきなお店
きらびやかな品々
贅沢なたべもの
この街にいれば良いも
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