眠り姫の目覚め/なかがわひろか
 
うになってきた

いつしか眠りすぎたわたしは
結婚適齢期など
とうの昔に
終えてしまったようだった

年齢差何十年のカップルなんて
誰も望みやしない

各国の王子たちは
もうわたしの孫の世代よりも
ずっとずっと
若かった

それでも
お父様が遺したものが欲しかったのでしょう
目を閉じ
中には腐臭を避けるように
鼻をつまみながらも
各国の王子たちは
わたしに
キスをした

くちびるがカサカサになって
骨と皮だけの体になって
わたしはやっと
目を覚ました

たまたま選ばれた王子は
すごく嫌そうな
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