だいありー。/
 
るつもりもなく、そこに集まる人たちが好きで続けているようなものだった。

新入生歓迎のライブパフォーマンスを横目に見ながら、温まりつつある風の匂いをかいでいた。静かに耳を澄ませばザワザワとだけ聞こえるキャンパスの熱が少しづつ高まっていくのがわかる。
春は、春という季節だけでなんだかほこほこしてしまうのだ。
夏に差し掛かる新緑の匂いや暑苦しい夏の熱を思い返すことができるだけでも莉緒は、なんとなくあったかくなったこだけで嬉しいと感じてしまうのだった。

すっと冷たい風が通ったと思った。
 −桜の下に一人の白ジャケットを着た男の子がぼんやりと佇んでいた。

キャンパスは、一層ザワザワと
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