日記(思うこと)/由比良 倖
11月20日(水)、
僕は、父と母に仲良くしていて欲しい。この世にひとつでも笑顔を増やせるなら、僕もその為に生きられるかもしれない。僕はもう、まるで自分のことしか考えずに生きてきた。自分ばかりが不幸だと思ってきた。でも、父は僕をいまだに信じてくれている。母は僕の寝言みたいな暗い話を、いつも辛抱強く聞いてくれる。自分のことより、僕のことばかり心配してくれる友人や、生きていて欲しいと言ってくれる人がいる。何故気付かなかったんだろう、ってびっくりするくらい、僕は多くの人に助けられて今まで生きてこられた。
確かに僕はめげかけている。疲れている。でも、僕は他にも、大好きな音楽があるし、大好きな絵を描
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