女學生日記 五十八/TAT
 


三月四日 月曜
天氣 曇
起床 六時二五分
就床 十一時五〇分

朝空がくもつてゐたので水筒も靴も用意しないで學校へ行つた
そしたら行はれることになつた
小瀬の鮎の瀬橋を渡り南武藝を通つて武藝山蓮華寺に着く
そんなに大きいお寺ではなかつたが源頼政が宇治川の戰で敗け平等院で自害しその首が何故此處に収まつたかと云ふことを蓮華寺住持が滔々と述べられた
それから晝食を頂いた
山の頂上にあるお墓にお參りした
石碑には源頼政首塚と記されてありました
それから又 往時この附近の領主であつた伊賀守石川家の墓所を見ました
一万三千石の小名と聞きましたが非常に立派なもので石燈籠や石碑
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