詩人/道草次郎
詩を差し挟む余地など無いようなぐらぐらした時間がある。
2ヶ月前会社を辞めた時、お世話になった上司に挨拶もせずに去ってしまった。現在に至るまで放置したままで、一番お世話になった先輩には口頭でもLINEでも、必ずもう一度挨拶にうかがいますと、ことある事に言ってはいる。
本音かと言われれば本音だし、嘘かと言われれば嘘だ。ぼくはそういう人間だ。ぼくはその事をなるべく考えないように自分の頭を都合よく組み直してしまっていた。しかし、さっきその先輩からLINEがきて「その後体調はどうか」と聞かれた。
まだ、返せずにいる。
そして、このような不安な時間を過ごしている。ぼくは自分をあまり大
[次のページ]
戻る 編 削 Point(1)