きみはなにに殺されたんだろう/田中修子
 
きみはなにに殺されたのだろう。

この日付、六月二十六日という日付のほんとうすら私はもう忘れつつある。きみの命日そのものだったのか、それともきみが死んだことを私が知った日だったのか。

おそろしい、と思う。時が流れるのはやさしく、かなしく、そしておそろしい。ぞっとするような気分になる。
私は毎日きみのことを思い出していて、けれどそのたびに死にたい気分になることもなくなった。

この日、私は過去に戻る。過去に戻って、ひとつひとつのことを考え直す。

それでもこのことを、こんなふうに書く日がくるとは思わなかった。淡々と、まるでもう終わってしまったことのように。わたしのからだにはあの日
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