きみはなにに殺されたんだろう/田中修子
 
の日たしかに穴が開き、その虚無にずっと吸い込まれてしまった気がしたのに、いま、くりぬかれた空白のまわりの線を、どこかにむかって説明している。

あの頃の記憶は血の色だ。一滴ずつ、ポタリとあるのを数えていく。

「死のうかと思ってるんだ」
きみは何回も笑いながら言っていた。
「私もそう思う」
私もそう言ったしほんとうにそう思っていた。きみは私を称賛した。
「そのまま自殺できるよね、修子さんは。そうしてほしいな」

「わたしもヴィジュアル系すきじゃないけど、よろしく」
「会おうか」
「電話代がさ、かかるの。好きな人に電話すると。月三万円」
「修子さんのサイトデザインいいね。わ
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