遠い日の夜/番田 
 

私は、暗がりの中で入口のドアを朝聞いた番号を頼りにカチャッと開けると、何か救われた気がした。私は街の明かりを頼りに、ドミへ戻った。ドアを開け、ルームメイトのアメリカ人の三人と挨拶をした。そして、私は彼女たちとテレビを見た。私は、誰かとテレビを見るという事自体、何十年ぶりかで、懐かしかった。彼女たちの写真は撮らなかったけれど、今頃何をしているのだろうか…。テレビはサッカー中継が映っていて、「これなら言葉がわからなくても楽しめる」と彼女たちが言っていたので少し笑った。しかし、相手は外国人だった。そして女性となると、初めてだった。これで相手が男だと、また話は違うのかもしれないが。しかし、私は多少なり
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