窓枠屋さん/はるな
どれだけ乱雑に穴をあけてもあなたが上手に枠をつくるので素敵な窓になってしまうのであった。わたしの体
あおむけにした手のひらは雨をうけても陽をうけてもなにかを掴むことをせず、笑ったり泣いたりするのとおなじように濡れたり温まったりした。みじかく刈った髪も伸びてえりあしを隠し、反比例する汗をひきとめる。「窓枠屋さん」、それはかたちを把握できる人。わたしはいっそ、わたしのかたちの枠をしてほしかった。そうすればこれ以上、( )。
からだはやっぱり入れ物なんでしょうか。と考えるとき、わたしのまぶたは重たく垂れている。妊娠と出産を経験したため、この一年間でからだのかたちはめまぐるしく変わった。そ
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