冬の初めのごく小さな事/くみ
『冬の初めのごく小さな事』
こういう休日は大して珍しい事ではない。
俺は恋人と連れ立って街に出る。俺は本屋や古本屋、更に時間に余裕があれば図書館、ゲームもやるからたまに中古品を扱っている玩具屋も覗いてみる。
恋人はいかにも女子が好みそうな雑貨屋や花屋、カフェにも立ち寄る。
そして最後にスーパーで食材を買い求めるというパターンだ。
だいたい立ち寄る店はいつも決まった所だ。俺も恋人も新しい店の開拓はしない方で、強いて言えば恋人が最近新しく出来たカフェに行こうと誘う位だ。
仕事柄、頭の中は常に最先端の事を仕入れなければいけないので、せめてそれ以外はという心の表れなのだろうか?
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