動的時代/杉原詠二(黒髪)
 
私の声に応えてくれるもの――
神と呼んでも天使と呼んでも、
快さをもたらしてくれる永遠存在、
つまり、変わらない法則が、
私の生の条件である。

夢の中で見た光景、
人同士が呼び合った、
愛情を交し合う生命の、
時遥かなる時代の歴史は観覧会、
時をとどめるほどの力はあるまいに――
力の作用と反作用はつりあっている、
時代を動かす力とそれに抗する力、
だが歴史は、その均衡を少し破る、
後押しする力によって、
世界を動かす、
加速された世界は、
殺害される家畜の、幸せな生を気遣い、
重力に縛り付ける、
質量への実体視が失われて、
ワンダーランドを作り出す。

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