いまだに詩なんて書いてるからだよ/はるな
 

東京駅で(またもや)ぶつかりクソじじいにぶつかられて有楽町の駅まで吹っ飛んばされてる間にわたしの頭のなかに浮かんだのは(いまだに詩なんて書いてるからだよ)それから(有楽町でぶつかられたことはないな)、京浜東北線のぺらぺらな水色、せっかくここまで来たんだから品川あたりまで飛ばしてくれないかな、水族かんもあるし。泳ぐさめやいわしやえいの裏側を見つめながら君のこと好きだった。足元の暗い館内ですぐに転ぶ君のこと好きだった。いるかがジャンプするたびに息をとめる君のこと好きだった。それなのにどうして大丈夫って言ってあげられなかったんだろう?(いまだに詩なんて書いているからだよ
)有楽町はよそよそしくて、
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