詩情は畏まって座っていたりしない/ホロウ・シカエルボク
乱雑な狂騒の中で何とかかたちになろうともがいているいくつかのものたち、崩れ落ち翻る一瞬の、つむじ風のような思考がそこら中に牙を立てようとして頭蓋の内側は引っかき傷だらけだ、まるで土葬された人間が土中で生き返って棺桶から出ようと爪を立てるみたいに…そうだ、それはもしかしたら一度死んだ感情の再構成なのかもしれない、それが宿命的な蘇生なのか人工的な蘇生なのかというところまではわからない、どちらでもあると言えるのかもしれない、今日は何日だっけ?カレンダーを吊るす習慣の無いこの部屋では頻繁にそれがわからなくなる、携帯を見ればすぐにわかるのだけど、日付を知りたいときにあまりそれを覗くことはない、日時は頻繁
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