詩情は畏まって座っていたりしない/ホロウ・シカエルボク
 
頻繁に確認する癖にね…現実はこの世で一番曖昧な感覚だ、それはつまりただあるだけのものだからだ、誰のどんな意志もそこには存在しない、ただそこにあって淡々と動いていくだけのものだからだ、そういうものはだいたい疑わしくなるものだ、俺は人間だから―何かしら感じるものによって行動を起こす生きものだからだ、そうだよね?だから俺は常に現実を疑っているし、その中に居ない、そこに並走するような感覚で毎日を生きている、俺の体内では常に狂気や正気や詩情が渦を巻いているし、また俺の興味もほぼそこにしかない、現実という現象に俺は価値を感じないのだ、それは便宜的にそこにあるものに過ぎないからだ、それは俺の…動機や理由とは決し
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