意識の境域/ひだかたけし
 
ぼろぼろほどけ
大地に還っていく
肉身を抱えつつ
後に何が私に残るか

夜陰の窪み問い掛けて

生動し沸々と滾る想い
来たる沸騰夏の熱先取りし

静かさの巨大な奥行き
更け入る夜陰の窪みに
更に大きな巨きな穴穿ち
この世に踏み留まり在る
己と云う者の意識の輪郭
くっきり当て嵌め埋め込み、

 拡がる廃墟の街並み
  薄っすら奥行き保ち現れつ
   次第にゆったり曲がりくねり
    緩やかに傾斜し続く
    眩しく輝く光帯の狭き山道
   右側に漆黒の微細凹凸の岩肌
  左側の谷間へすっぱり切れ落ち
 伸びゆく伸びゆく何処迄も

者の意識の落ち
[次のページ]
戻る   Point(6)