買い物バイク(副題 アーマオールかけて)
現在、バイクカバーの下で、眠っていますが、数年前までは、買い物バイクとして、働いていました。
ところが、走行中急に変速機から擦るよう ....
父は歩き続けた
角を曲がったところで左腕を失い
コンビニの前で右腕を失い
市営住宅の駐車場で両足を失った
やがてすべてを失い
最後は昨年まで歯科医院があった空地で
一輪の花になった
....
実際に星がまたたいていたのなんか
いつのことなんだかと
君がかたむけるアップルジュース
滴ってくのっぱらに
溶けていくスカート、水色
ライト、オールライト
そう ....
基本的に自分の事が嫌いです。
だからそんな自分が福祉の仕事に就いてていいのかとよく思う。
自分の事を汚れきった雑巾みたいに考えている人に
支援も介助もされたくはないよね。
でも人間は、 ....
カタカナの色名
太陽は波に抱かれた宝石を研磨する
ほてった鱗は月光で冷ます
満月の夜には
珊瑚の産卵が始まる
蜘蛛の編んだ細い網に雫
ひとつひとつに虹がかかり
その上を二人連れ立っていく
時には酔った蝶と芳しい花
時には奏でる風と歌う鳥
たとえば勉強すること
勉強が大切なんじゃなくて
勉強することが大切だと思う事
たとえば人を好きになること
好きな事が大切なんじゃなくて
好きになれることが大切だと思う事
たとえば父 ....
男は走り回る
物を持ち上げ
線をひき
名前をつける
男は陸の生き物だ
りんごを離せば地面に落ちる
風が吹く日は踏ん張らねばならない
一日に三度腹が空く
しかし ....
笑っていれば良かった
好きなものに
好きなだけ名前を書いて良かった
右手に持てないものは
左手に持って
それでも持てなければ
空に放して
それから、かえる
透きとおった卵の日のこと ....
真実より美しく高画質
TVはスレンダーな集大成
子供たちは言葉を追いやり
想いより速い電波で交信
ロックンロールは遂にあ
時代を逆巻きリピートし始めた
情報化された恋人の冷たさに
世 ....
前を向いてわっはっは
後ろを向いてわっはっは
いちとせにとせでわっはっは
仕掛けてごかけてなんでもいいか
にっちもさっちも行かなくなっても
何とかなるさと前をむきゃ
いつの間にやらわっはっ ....
好きですと百万回言われるよりも
あなたから一本のバラを貰えば
私は一生そのことを忘れないでしょう
チチカカ湖
チチカカ湖
チチカカ湖の畔
チチカカ湖を小舟で行く
小舟に波がぶつかると
小舟は揺れる
揺れる小舟に
チチカカ湖は歌う
チチカカ、チチカカ、チチカカと
一人の男が ....
かなしみのなかで
かなしみくるしんで
きょうおいらは
めつぼうします
こどもらがみせる
むじゃきなえがおのように
きょうおいらは
めつぼうします
むじんえきをよこぎる
....
なみなみと カップに注いだ
たっぷりの時間は
ごくごくと それはあっという間に
君に飲み干されてしまって
僕は呆れてしまうのだけれど
君があんまりにも
美味しそうに ....
にとうへんさんかくけいの
まんなかに
いっぽん
せんをひき
ぼくのなまえ
と
あのこのなまえ
こっそり
かいて
あわててけした
たくさんの人が眠っている
重力に抗うこともできずに
背から腹までのわずかな高さの
影をつくって
僕らの毎日は孤独な戦いだ
星の中心へ向かおうとする力との
今日もまた爆音が響き
崩れていく ....
八月ま近い青空の下
日に焼けた頬をつついただけで
オレンジ-ドレスの娘は笑う
太陽がお前の乳母だったのはもちろん
月は忠実な騎士のように守っただろう
すべすべしたビロードの服
きんぽうげは穏やかな黄金の波のよう
美味そうな花粉をぶら下げてお帰り
よく唸る翅は迷わないため
眠る赤ん坊の邪魔をしてはいけない
つたない言葉を必死に集めて君に送ったんだ
昔見た夢の話さ
前に君が話していた御伽噺を絵に描いたんだ
羊と狼の踊る話さ
君からの手紙は ....
なみなみと震えて
零れないようにと頑張ってる
それがいつも
正しいとは限らず
人差し指で崩して
解放してやろうと
奇特な人間もいないだろうが
隣で腕を組んだまま
息を吹きか ....
ほとんど一日家にいても
腹は減る
そんなときの食事は妙に豪勢にやりたくなる
肉も魚も野菜もたっぷりと食べたくなる
そして食べ過ぎたと思う
気持ち悪い
それでもまた ....
{引用=鍵盤を
さわれば
ほら
(ぽろん)
窓から
こぼれてく
(ぽろん)
かなしみは
空に
とかそう
(ぽろん)
青空の
はしご
最後まで
のぼろ ....
夜になると
僕は古い回廊にいる
いつからか
その前に何処にいたか
僕には何もわからない
ただ
僕の役割は
窓から注ぐ月の光を
燭台に集めて
灯をともす事
果 ....
うなぎ、きらい
うな、ぎ、きら、い
骨がささるから
ささ、ささ、ささ、
たくさん食べると
たくさん、ささ、
るから
ぬる、ぬる、して、
きら、きら、し、て、
基礎体温計を口にいれたま ....
細い銀の糸で田園は縫われた
少女は短い休み時間に少しだけ眠る
雷鳴が布をいっそう白くし
指貫きを嵌めたままの指が
ぴくりと動く
幻覚者の夜からお前は生まれる
お前の肌は月のように青白い
痛みは甘美な酒などではないが
深く背中に差し込まなければならない
その鋼の翼を
貴方ほど強い力を持っているのなら
私の言葉など必要はないでしょう
貴方の笑顔でどれだけ私の心が波打つか
私の心など関係はないのでしょう
いつでもそう
これでもう最後
....
ペルセウスは恋をした
その醜き内に秘めた美しさに
その悲しき運命に
ペルセウスは恋をした
鏡の中でしか見つめられぬその姿に
抱きしめることの叶わぬ思いに
ペルセウスは恋をした
そ ....
駅を降りると
なつかしい高島屋のマークが出迎えて
僕のこころはすっかり
あの日歩いた川岸の街並に吸い込まれて
けれども
いくら探しながら歩いても
なつかしい雰囲気のするだけで ....
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【未詩・独白】いまだ詩ならざるもの あるいは独白
作者みずからが未完成であることを認めた詩作品たち
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