百円でお菓子が五個ぐらい詰め合わせになっている
それは夢が五つは入っているだろうか。
そのパックを子供達は嬉しそうに母親に買ってもらっている
中には怒られて渋々棚に戻す子供いる
大切に握り締め ....
赤く長い西洋風の校舎の屋根の上に
男がたたずむ 眼の前でジャンボジェット機
がこうべをたれて 男の前に落ちた
踏切が上がるのを待っていると
進行方向から、戦闘機がやってきて
男のそばを斜 ....
地域外れた閾値の外れた味覚外れた外道の好みの海の幸
潰れた端に朝日が廻り見えない空洞曝し出す波の音は脅す
グリコーゲンがないから動けませんわと言った時には温度低下をもたらしている社会からの強制 ....
誰でもよかった
苛苛してたから
つい
カッとなったから
その瞬間
悪魔が入ってきたから
どうしても
泣き止まなかったから
この先
不安になったから
自然の摂理な ....
トマトのように
赤々として
たのしそう
トマトのように
ぐちゃぐちゃとして
にくらしそう
つまらない詩を書いた人がいて
読んだらそれきり何処かへ行って
何処まで行ったか分からない
分からないから呼びに行く
兄貴が行って
弟が行って
妹が行って
親父が行って
母が行く
隣の ....
気づいたら皆、拳を振り上げていた
革命が起きると、歓喜を響かせた
常識を穿ち、列を連ね
信号を振り払って、行進を続ける
気づいたら皆、行進を始めていた
これは自由だと、歓喜を狂わ ....
悲しみも喜びも 苦しみも楽しさも
すべての感情は ただ私の上を通り過ぎてゆくだけ
なけなしの心はすべて あの人に預けてしまっているから
けれど あの人は それ に言葉の嵐を刻み付けるだけ ....
別に
しなくてもいいことばかりだったころと
しなきゃならないことばかりのいま
ほんとうにそうなのかな
どうぞ
開放してください
そんな気持ちから
黒い薄い羽の
蜻蛉のような ....
――Sに
ばらばらにされる
(君のせいで)
俺が歩く その先々で
俺は自らの破片をばら撒いてゆく
路上に
天井に
....
――Sに
家に帰ると
君のために心をばらばらにする時間がほしくなる
俺は怪物になれるかもしれぬ
あるいはなれないかもしれぬ
そんなことを思うのもすべては
君のためで ....
――Sに
よく見てみれば世界は逆に回っていた
老人は杖を失い 赤子は乳を失った
退化の兆しを感じ取って皿はふるえ
投げられた石は空中に留まった
世界の最初は奇蹟だ ....
真夜中の風呂場で
魔法が解けて
僕は泣く
いつかの涙が帰ってくる
骨ばった身体を
折りたたんで
声を漏らさず
溶けてしまう
曖昧な夜に
曖昧な君の存在に
僕は君の少 ....
そんなに喧嘩がしたいんですかね
みんな
いつも
ムカムカトゲトゲ
わたし驚きます
大人だから
わたし
思慮深いんです
不思議です
喫茶店で
お茶しません?
スカート
履 ....
強欲と言う実体の残酷さに 涙を流した
強さの裏の 頼りなさに 地面が揺れた
才能と言う言葉に 胡散臭さを見出しすぎた
かたくなに 肩を張って
小さな宝石のような 言葉を 聞き ....
はじめては、アニメだった。
サザエさんのお父さん、波平さんの趣味が、たしか盆栽だった。
おじさんやおじいさんの趣味なのか、と思った。
しばらくして、嫌いになった。
入れ物の中、人間の手で、 ....
こぼれないように差し出す手を
すり抜けてはこぼれ落ちる
掴めそうで落ちるその砂を
握ってみてもそれはマボロシ
銀のアスファルトに咲いた花は
いずれ散りゆくようにその線の細さ
陽に当てる ....
ギョウニンベンと
にんべんの
力比べを見に行った
外国生まれのギョウニンベンが
断然強い
二重の回しを簡単に切られた
にんべんは
吊ろうとしたが
まわしに手が届かない
行事のはっけよ ....
光のなかに陰を求め
憩う人々の姿を探して
地平線に向かう
掟を破って
水平線を求めて船出する
奴隷商人のように
駱駝の群れを飼う男達
舟が出ると騒ぐ少年の不安
すべてのものは
見えな ....
あのひとは
とうとう
「すき」
とは言わなかった
すき
が大切なことと考えるひとだったのか
それとも
舗装された道路は
どこまでもつづく
中央線
見つめて
音楽は
....
人には理解しがたい言葉で叫んだ。
僕は此処にいると、言わば俺語で。
mine Language.
oresama Language.
ただ、自分だけが世界の中心と信じた。
電波に乗せて歌 ....
雨が降っている
破れた蝙蝠傘をさした賢治さんが
しゃがみこんでいる
100年経っても
芽はまだ出ないらしい
僕らはときどき
種は蒔かれなかったんじゃないかと ....
その者はすべてを悲しくひきよせるという
そして誰も味わえない果実を実らせている
たったひとり)
わたしは{ルビ縁=ふち}の無い波紋であり
行くあてのない
昨日が
おいでおいで
と手招 ....
まだここに少女はいた
片足だけ残って、小石を崩していた
篠突く雨に耐えかねて、隻脚は交わるように
ユグドラの樹の上に、交差した根に添えた
終わりきった戦争だ
突き ....
鍋を洗うのと
お風呂のふたを洗うのが
あんまり好きじゃないです。
カラスが三羽
七羽でなくて三羽
散歩するでなくて
散歩するふりをする
古くさい表現
古くさい机
古くさい服装のままに
カラスは
目をきょろきょろさせて
大通りを散歩するでなく
散歩 ....
愛されたいなら
愛して欲しいと言う前に
愛されるに値する人になりなさい
孤独が嫌なら
寂しいと言う前に
手をつなぐ方法を考えなさい
認められたいなら
愚痴をこぼす前に
きちんと ....
錆びたナイフとヘリコプター
回転木馬の首を切る
今日の喜び明日の憂い
見てきたような残暑
回転木馬が
ひっくり返って
首がない
恐ろしい光景を
日常化する
ところてん
風景が摩耗化してからは
錆びたナイフで
リンゴを切った
ジャムは
煮詰めるから
どんなに甘く ....
息を 吸って 吐いて
たったそれだけの行為なのに 苦しくて 安心する
私は未だに何を引き摺ってるんだろう?抱えてるんだろう?
もしも私が水の中でも呼吸が出来るのならば 苦しくはなかっ ....
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【未詩・独白】いまだ詩ならざるもの あるいは独白
作者みずからが未完成であることを認めた詩作品たち
このカテゴリの作品には以前は批評を禁止していました。今後もなるべく批評は遠慮くださいますようお願いいたします。
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