瓶ジュースが主流だった頃
こんな所にも
お店屋があったのかっていう田舎みち
ケースの中で
空びん
カタカタ
ケースごと返しに行く
冷やしてくれてて
ありがとう
あの頃のお ....
あのう
ちょっと聞くんですけども
拾ったお金がいくらだったら
あなたは
警察に届けますか
10円
まさか
小学生でもしませんて
100円
それじゃ
ジュースも買えない
....
居酒屋で酔っ払ったあの娘が寄り掛かってくる。
やわらかい肢体、
貴女の温もりを感じました。
顔と顔が触れ合いそうな距離から感じる甘いかおり。
抱きたい気持ちに火が付きます。
今宵 ....
おひるやすみをすぎて
まんぷくになった おなかをかかえ
デスクにむかう
カタカタ キーボードをうつおと
カチカチ マウスをクリックするおと
フィルムをかかえて パタパタこばしりにはりるお ....
あなたがいなくなってから
私の書く詩は
あったかくなったと
ひとが言う
あなたに向けられなかった
優しいきもちは
今になって
紙の上に溢れている
滝のように
伝えるべ ....
我が輩はみゃうなり
生まれてから都会で暮らしているみゃう
しかしなんだみゃう
天気予報は晴れだというのに
なんだかちがうみゃう
だけどどうでもいいみゃう
5分前に着いた
時の記念日の声に
桜草の声に
促されて売り出された
音の出るテレビと
絵の出る絵本を追い払い
螺旋階段のある駅ビルに
不思議な国の子供たちを
氷詰めにして持って来た ....
吸う血の濃さで決まる
人生の浮世
人生なんてハナからなかった
部屋に1つ椅子
部屋に1つ机
部屋に1本のワイン
部屋に1冊の本
部屋に1滴の血
部屋に1通の ....
こぼしたなみだのぶんだけ、届かないものができたから
届かなかったおもいのぶんだけ、消せないものがふえたから
消えない記憶のぶんだけ、見えない世界が広がったから
あなたを見れなくなった ....
君が
君が夕暮れならいいのに
ゆるやかに
侵食される
雲の隙間ならいいのに
そうして
一瞬朱に変わり
再び閉ざされる
僕は夜
君は夕暮れ
夜は待つ
夕暮れがゆく
....
離れなきゃ
いつまでも頼ってるわけにはいかない
幸せなんて
儚い物で
うちには
手に入りそうにない
いつまでも
依存して
迷惑かけてる
ままじゃ
ダメだ ....
街を歩いていると
仔猫が身をすり寄せてきて
〈子供にして下さい〉
と言った。
海岸を歩いていると
オットセイの子供が
海から這い出してきて
〈子供にして下さい〉
と言った。
....
お天気がよいから
ぼんやりと
窓の外を眺めていたら
あれが伊豆の大島だと
若い人が
得意そうに教えてくれた。
太ったサツマイモを
横に置いた
そんなのっぺりした形が
遠く ....
ディープ・グリーンの森の木々が、葉むらが、
初秋の風にさざめいて、
柔らかな波形の流れに乗って
湿った土と深い森の木々とその生き物たちの息と
私たちも いっしょになるよ
ほぅ・・・・・
....
夜の信号
青緑
一台も通らない国道
やがて
赤に変わり
青になり
また赤になり
青になる
誰も通らない
おーい
みんな
死んだのかい ?
....
恐れは詩、死、しかも刺、思。
屍骸
エシュロン
乖離
黙示録
a: 肉体的な関係
b: 過去の発言と行動におけるすべての統計(DB)
a+b=いやぁんジョイトイきらい、でも止めな ....
ひきがえるが
みちばたに
ひきつぶされて
ありました。
かんかんでりの
ひのなかで
じぶんの
くった
ものをはきその
はらわたを
はき。
ぜんぶ
じめんに
ほ ....
何処かかが悪いわけではない
血が滴り落ちてるわけでもないし、
痣があるわけでもない
なのに体に痛みを感じる
定かではないが、言うなれば胸の辺りが
幽霊はいないと思うけど
超能力はあるんちゃうかな
こんだけ人がおるんやから
2人くらいは使えるやつ絶対おるて
思考は脳内の電気信号や
それがやで
頭ん中で行きかっている訳やわ
街を飛 ....
神は消えた
明日は我が身か
くるくると空が回る
風が散っていく
きづくと
世界は黒かった
ざわざわと海が騒ぐ
星が舞っている
きづくと
世界は広かった
からからと音がなり
車輪が回 ....
テレビCMの「5日間限定」の文字に
きらりん
あなたの目が光る
前日の夜から
わくわく
明日は一緒に食べに行こう と
そんなの作ってあげるからさぁ
家で作 ....
雨の夜の月
雨の夜の月
誰かの傘に
しがみつく
片目を閉じて
じっとしていて
あなたの水は
内にばかり痛いから
木漏れ日のなかにすまう
古ナスのこむぎあえが
わたしをじっと
見つめている。
なみだ目で
わたしのくるぶしを
見つめている。
天窓にかがやくすずめばちの羽音に湯気はかかり
「今 ....
たくさんの
目に余る湯気に座したまま
わたしはカンピョウを
しゃぶっていた。
弔いの歌はながれ
かんぴょうはわたしの大腸にまでとどく。
歌にあわせてかんぴょうは
ワタクシノ大 ....
今は昔、をとこありけり。
いとあやしき箱の詩歌の会にしげく通ふ。
投げ打ちたる文、すなはち返し給う局ありけり。
誰にか会はむと入りしかども、いらへなかり
ければ、つれづれなることを語るうちに、 ....
「おとうさんかってにいかないでよう」
そうだね
きみのおとうさんは かってだ
きみのおとうさんは きみの知らないところで かってにあそび
きみのおとうさんと きみのおかあさんは きみの ....
金属バットの表面でなぞる
裏面でスライダーを弾く音
船端で聞いたどよめきは
確かなものであったのだが
護送船団が沈められて以来
運ぶものが居なくなり
声を聞くとも ....
カリヨンの音色に合はせて
鳩が飛出してくれば
その下にゐるものは
みたまを受けた
みたまを受ければ もうしめたもの
とこしへの命を嚥下したやうなものだから
金銭では買へな ....
掘り進めば 掘り進めるほどに
矛盾が姿を現すのだが、
それでいい と
思っている
34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74
【未詩・独白】いまだ詩ならざるもの あるいは独白
作者みずからが未完成であることを認めた詩作品たち
このカテゴリの作品には以前は批評を禁止していました。今後もなるべく批評は遠慮くださいますようお願いいたします。
0.57sec.