―こっち見ないで!!
目があった途端に恥ずかしさで死んじゃいそうなのよ…
赤色の電球が落下して
横たえた体の真上で破裂する
透き通って赤いガラスの破片が
ゆっくりと飛散し
白い二の腕の内側や
{ルビ粧=めか}した鼻のてっぺんや
潤んだ眼球に降り注いで
わ ....
川奈まり子って
おまえそれ古いよ
サーファーたちがボードにまたがって
波を待つみたいに
僕は退屈にまたがって
ルパン三世を待っていた
巨大な波が誰かの呼吸を奪ったように
ルパン三世が僕の
怠惰な精神や
だらしのない生 ....
今、この地球に生きる
60億人の人たちの
六割が明日の食べ物を
心配しています
6000万人の人々が
主に栄養失調を原因とした
疫病のために
死にかかっています
親から虐待を受 ....
ドライバーを炙って
ペットボトルの横っ腹に
突き刺す
こぼれない位置
そして
沈まぬ位置
僕はこの世界を
わかると思っていて
繰返し
そのまま
ボールペンで
広げて行く
....
楽しいねと私が言う
あなたはそうかなと答える
ずいぶん長い時間車に乗るのに
私は助手席ですぐに居眠りを始めて
あなたはもう寝るのかと言って
窓の外は曇り空
ご飯だよとあなたが言うか ....
過去を、
カラーに
今を、
モノクロに
久しぶりにナニカを書こうと思ってみたときに、テーマは日記なんじゃないかと。
今日、日記風な小説をチョットだけ立ち読みしたけど。。。泣きそうだったのでそのまま本を閉じました。
何度も同じ話をしてしま ....
電話ボックスの中で膝を抱えていたね
名も知らぬ群青の子
あの人に前髪を触られたい
そうして
あの人は鶏頭の花に口を寄せるんだ
あたしは
まだよちよち泳ぎながら
アールとエル ....
どうやら焦燥感
と云う一種の熱病にかかってしまったらしい
くるったように息を切らしながら
朝から晩まで自転車で
ぐるぐると円を描きつづけている
進むのは
まっすぐでなければ
どこにも行き ....
遠い空間という名前の洞窟があります
近い空間という名前の肉体があります
詰め込めるだけ詰めてしまうと
当然パンクしてしまいます
なんでもかんでも入れたくなるのですが
入口があるのなら当然 ....
とても個人的な告白だけど
下痢が続いています
どのくらい続いているかって
正確にはわからないけど
3年くらいになるだろうか
そういえばずっと悪いなと
気付いたのは最 ....
夜に咲く花は
太陽を嫌い
昼の街は雑踏にうごめき
生きる花は水を失う
触れる手さえ嫌悪に満ちて
俺達に明日がないことを促すようで
知っていたよそんなこと
けれど希望が希薄に変わるのが ....
自然のものは
花でさえ それを悟っているのに
嗚呼 何故ヒトだけが
運命(さだめ)を知らないのだろう・・・
リボンひとつで
あなたの気をひけるなんて
信じてやしない
けれど
リボンひとつでもしないと
あなたに会えない
二十歳頃の作品
僕が短歌を詠み始めたのは二年前。ブログに載せてるのですが、そのブログに来てくれる人は短歌なんて詠まない人ですから、二年前から今に至るまで僕はそういった『短歌になじみのない人』を相手に詠んでいます。
....
アイキャンセイグッドバイ
まだこの世界に
そう言いたげに冷たい朝の空間で
小鳥は囀る
弱く
とてもか細く
まだ誰も目覚めぬ早朝の空間で
アイキャントセイグッ ....
「あなたあなたあなたあなたあなた
貴方貴方貴方貴方貴方貴方」
みんなうるさい
黙れ
一人ぼっちしか知らないにんげんは
どうすればいい
愛する感覚は強烈に知ってる
でも愛さ ....
汽笛の音が聞こえた気がした
汽車などとうに走ってないと言うのに
空っ風が聞こえたのだろう
と思う間もなく年を越していた
この部屋が時間を止めてから
どの位経つのかは解らないが
間抜 ....
今日の用事のお供は ねこじゃらしさんの詩集
ふらっとマイナー と 未来に出会おう であった。
はじめて朗読会でお会いした時の事などを思い楽しくなった。
とても日常的で 普通のようで 張りのあ ....
もうずいぶん長い時間走っている。
湾岸沿いの高速道路
エアコンで温まった、小さな車の中
かすれたハナウタとエンジン音が聞こえる。
ヘッドライトが
きらきらとすれ違い
流れていく、夜。
車 ....
結び目をほどくように、
この世からすべての母は消滅してしまったので、
わたしたちは何度でも
てのひらに
母と呼べる何物かを乗せては、
黄昏にそれらを透かして、
祈るように検分し、
うれい ....
首にタイムカードぶらさげて
今日も辛い仕事に向かいます
どうせわたしは
会社の部品の一つです
スペアだっていくらでもあるんです
去る者は
だれも追いません
首のタイムカードに縛られて ....
胸が苦しいほど
あなたが好き
そんな私の思い
あなたはどうするかな?
私 耐えられなかったの
拒絶されるかもってこと・・・
だから そうされる前に
心の箱に隠したんだ
でも ....
・
ずいぶん昔
わたしたちは恋人同士だった
あんなにも完璧に
理想的な形で
つながっていたのに
満月の夜だっただろうか
わたしが
あの柔らかな部屋から
いとも容易く
追放されてしま ....
死は、私にとって
小さな頃から身近な存在だ
産まれてから
喘息発作で死にかけて
何度となく入院し(記憶にはない)
幼い頃に
弟や父親の死というものに直面した
看護師の職に就き ....
まるで、その背中から
おぼろに光る翼が生えてきそうな
おんなのこ達
三十を過ぎても
ひらひらと
生きていると初めて知るのは
人が曲線で結ばれている
と解る時だ
黄 ....
来年も
ふたりは
ここにいるのだろうか
こんなに
おだやかな夕暮れを
落ちてゆく太陽を
川面に映る木立の影を
ふたりは
並んで見るのだろうか
ふたりには
きっと何かが欠けて ....
うららか春の陽 野原を
転がって
やって来て 会いに来て
あいに きみは藍に染まる
遠くの平原でいかづちが教える
きみの声がひびく 頭蓋の奥の湖で
....
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【未詩・独白】いまだ詩ならざるもの あるいは独白
作者みずからが未完成であることを認めた詩作品たち
このカテゴリの作品には以前は批評を禁止していました。今後もなるべく批評は遠慮くださいますようお願いいたします。
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