見上げたこの大きな空の下
どれくらいの時間 この舞台に上っているのだろう?
どれくらいの人が この舞台を見つめているのだろう?
照らす太陽と
照らされる月
暗闇の中をせわしく動き ....
流れてく
何か 善いもの
流れてく
何か 悲しいもの
流れてく
何か 愛しいもの
緑色の深い河が
ごうごうと{ルビ常世=とこよ}の国へと流れてく
お別れの日に
笹舟に ....
沖縄では
瘠地に植える木だという
防風林でもあり防潮林でもある
陽射しを遮り
風を冷まして
木陰を作り
木漏れ日を躍らせ
さやさやと歌まで歌う
ミモザのような花をたくさんつける
....
ゆらゆら纏う月の色
ひらひら翻る小夜衣
ほろほろ嘆く花の影
ふかふか見遣る片心
名もなき{ルビ憐恕=れんじょ}は風に消え
杞憂も蕩ける{ルビ玉桂=たまかつら}
....
あなたと過ごした日々を愛だと錯覚した
それはお互いの淋しさを埋めるだけのわがままだった
シーソーのように二人の気持ちのバランスはとれなかった
傷つけあうことさえも愛だと思った
すべては風に流そ ....
白を描くための黒 何百色の黒
透明を描くための濁り 変幻自在の濁り
林檎がひとつ
赤い林檎を描くために
赤が要る、それから黒、白、緑、黄、きりがない、
球体に映りこむ ....
081007
オリノコ川に
月が出て
野猿の群れも
眠りについた
静かな雨が降る前は
猫の子一匹騒がない
幻想と否定するだけの
....
ぽつ、ぽつ、と
雨のように降ってくる
影、影、影……
滲み終えれば
夜。ではなく、
影、影、影……
さしのべると
まつわりついてくる
恐怖よ ....
遠い遠い昔
私は鳥になりたかった
広大な草原を
海原を
大きな翼でもって
眺めていたかった
ゆっくりと ゆっくりと
ゆらり ゆらり ....
街が眠りについたらゆこう
銀の小舟で夜の街を
抜け出そう
赤い花びらも
青い花びらも
いらない
冒険しにゆこう
ただ夢を求めて
....
ぼくは今の時代に
生まれ堕ちた
現代っ子
哀しくなるから
ニュースは見ない
辛くなるからクラスメートが
いじめられているのも無視するんだ
....
真新しいクレパスの
いっぽん、いっぽんに
なまえを書いてゆく
きみのなまえだ
先端恐怖症の妻は
体育着の胸に
名札を縫いつけてゆく
今日は調子がいいの、と言って
慈しみの雨が屋 ....
悲しい歌を忘れられない
あなたがいつか手をのばす
その先に何があるのか
指先は語る事を知らず ただ
まばたきもせずに一心に見つめる
あなたのあの眼差しが欲しいと思う
風さえも忘れる束の間の ....
足元を見ずに飛ぼうとするからいつもボクは居場所をなくす。
それでもうまく風に乗れれば歩き疲れることはないけれど。
時々思い出した様に駅を降りたら左に曲がる。
あの階段に腰掛けてとりとめの ....
カチリと電気を消す音
布団を直す音
眠れないと
体をもぞもぞさせていた子どもも
やがては静かになって
規則正しい呼吸の音がひとつ
それが夜の音
冷蔵庫は低くうなる
時計の音は少し間 ....
35646歩
35647歩
気が遠くなるほどの数を数えながら
ひたすら階段を上り続けている
誰もいなくなった放課後で
開かないはずの扉を開けた
そしてこの世界に迷い込んだ
....
肌を刺す風が
愛しさを増して儚さに気付く
透き通る空は冷たく
理由の無い微笑みを浮かべた
感覚的な人間が
時として季節を亡くし
暗く沈んだ夜空で涙を流す
やがて訪れる季節 ....
夜半に君はやって来て「最後の列車に乗れ」と言う。
あまりに突然なものだから頷くことしか出来なかった。
最後に会ったのはいつだっけ。なんだか遠い昔みたいだ。
あの時君は何て言ったかな。ダメだ何にも ....
旬が過ぎたということなんだろうか
ついに
私にもカビが生えた
このまま眠り続けたら
私はカビに覆いつくされるんだろう
何色のカビ
真っ黒いカビ
みどり色のカビ
綿毛みたいなカビ
....
そいつは何か
知らなかった
女は舞台で
酒を浴び
阿鼻叫喚
吐き出した
ストレスからか
アルコールの所為か
ゴロリ
生首
転がった
ギロリ
生身
睨みつけた
生首と僕
目 ....
夜は夜のままずっとそこにあって
満ちていくほんの少し前で静かに息を潜めてる
キミの予感は外れたみたいだ
だから安心して眠ればいい
それくらいのことならオレだってできるよ
だから先に目を閉 ....
あなた
子供作るからね
まぐあいのあと
Sは言った
「垂れてくるよ」
Sの肉は弾けていた
三週間後
妊娠が判明した
百発百中じゃない!
あんなに嬉しそうな
Sの顔 見た事ない
....
秋は
もともとが 美しいものだから
心を奪われないように歩く
木琴の連打がやわらかな足跡をつけていくとしても
スリットのむこう
無言のまま去っていった あの
影のない犬の
ように
朝、ドアを開け部屋を出たら
うなじの気配がした、かなり巨大なうなじだった
嗅覚の部署が暴走し、象一頭分くらいのうなじを髣髴とさせた
左脳が「オーデコロンに浸けすぎた女性が通った後の残り香であ ....
1
姉は、猿が、親を殺している夢を、夜ごと見ては、
目覚める度に、硝子が砕けるように、怯えていた。
地味な窓から、手を伸ばすと、
裏庭の空き地越しに見える、マッチ箱の家たちは、 ....
求人中の
企業の採用担当の皆様
本日
北村に
新しい機能が追加されましたので
データを更新させて頂きました
ご覧の上
ご検討いただけましたら
と思います
なお
障害発生 ....
誘惑の魔法
あなたに
掛けたい
誘惑の魔法
その魔法は
あなたの瞳を見つめないといけない
僕だけが知っている
誘惑の魔法
だけど
この前インターネットで
情報が流出している ....
何かを焦がしたにおいがした
夜の地下鉄、猫の鳴き声
嘘つきの街が影になり徘徊を始める
九段下、ナイフ
薄く切り取れば
なにもかも見えるのか
君の腹の中白すぎて
なんも見 ....
疲れの果てにあるはずの
深い眠りが閉ざされた
暗闇で放し飼いの、潜在的な――脅威
カーテンの向こう、いくつもの外壁を反射してくる性急な車のライトが、まるで
取り返しのつ ....
窓の外には二重世界
流れる夜景に重なる
車内風景は簡単に反転して
揚げ餅を食べる自分と目が会う
それは疾走する鏡像/虚像だけど
あちらから見たら僕が虚像に違いない
快速電車が途中駅 ....
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