あなたの眼差しの奥には
思わず気圧されそうになるほどの
誠実さと優しさとが
ありありと描かれている
惚れ惚れしい風景のよう
柳は淑やかに陽光に凭れかかり
穏やかな心持ちでそよ風を浴びる
....
夜空から吊るされた星たちが
一番白く光り輝く 冬の始まりに
わたしは 一本の細いワイヤーの上を
小熊を抱きかかえて渡っていた
白いネグリジェはバランスをとりながら
ふわりふわりと揺れ ....
仄暗いアーケードは、まだ15:20。
明けない夜ですが何か? に負けじと、
平静を装った鼓動で、ペースで、歩き続ける。
どうもこんにちは。
スマイルすら買えないところから来 ....
腐った果実の名前を呼んで
食べてあげることはもうできなくて
名前を呼ぶことくらいしかできないけれども
だから せめて
大きな声で
腐った果実の名前を呼んで
もぎたての頃を思い出す
真 ....
町をのぞけば 花のよな
空をあおげば 星のよな
きれいなものが溢れてる
だけど私はつまないし
だけど私は拾わない
そんなにたくさん持ってても
ちゃんとお手入れ出来ないし
歌も聴か ....
綱わたりをしていると
月がきれいだったので
僕はまっさかさまに落ちていった
形の良い吉川くんがそれを見ていて
僕らはレンガ遊びを続けた
吉川くんはレンガをちゃんと地面に積んで ....
一度盛り返してきたいのちは
ぼくが再び眠らせるまでもなく
静かに去っていく
そしていつのまにか電送し合ってる
黄色信号のからだで
赤い川が流れる側を
忍び足で歩く
尿道
墜落事故
大 ....
最近空を見たんだけども、いくつもの、ちらちら光るモノを久しぶりに見たよ
それらは俺の見ていない時間でも、ずっと光っているらしい
そんなこと、そんな素敵なことを、信じられるわけねーだろ
....
真鍮のネックレスじゃらじゃら下げて
結わえた髪からのぞく 頸の細さ
焦点の合わぬ瞳で 群青の空言呟く
浮ついた魂には浮ついた言葉と時間を
....
「在る」
私にとっては未知の世界観。
「一般」
そこから私が弾かれている前提で言われることが多かったので
触れる度に劣等感を呼び起こさせる単語。
「膿み」
生まれ落ちた頃から、そ ....
みんなに 自分のことを
わかってもらおうなんて
思わなくていいんだよ
たったひとり
わかってくれる人が
君のそばにいてくれたら
それだけで充分なんだ ....
爪を短く切るようになりました
あなたのせいです
そのまあるい目があたしの右腕をちくちく刺すから
掻き毟る癖がついたのです
あなたのせいです
切っても切っても
まだ足りないように思えます
....
もっと
川であれば良かった
素直に
下っていれば良かった
もっと
月であれば良かった
律儀に
満ち欠けしていれば良かった
もっと
波であれば良かった
健気に
寄せては ....
人は全てのものを独占することはできない
我々は
何かを得ることによって
何かを失っている
何故なら 我々は
この2本の腕でしか 持つことが出来ないし
この1つの身体で ....
そのレースで彼は亡くなった
何かいつもと変わった規則をひとり、
実行しているかのように
静かなポツネンとした顔見せの並びであった
前のレースまではきれいな三分戦が続いていた ....
また1つ歳を重ねて
私にとっての1年が
世界にとっての100年だと
認識するには途方も無い
膨大な生命の波のなか
何も知らない
私は生きている
20(ハタチ)じゃなくて、21
....
窓をあけて
冬の匂いがしたら
温かいコーヒーを一口
いつもとは
ちょっと
違う味
長い長いマフラーを用意しよう
可愛くて温かい手袋
お気に入りのコートと
あの人が好きだと言ってく ....
まだ*
{引用=
眩暈がするほど
大きな音で
音楽を聴いた
愛だとか恋だとか
言わない{ルビ詞=うた}を
一人で聴いた
あの人を忘れようとする私と
あの人との思い出を ....
フォーカシング、そして放した
私のものじゃない
から 、別に失くしたりもしなかった
分厚い衛星の空には
不思議と温かな穴が開いていて
その向こう側に 掌を衝き出してみても
何にも触れない
....
夜間飛行も羽田に近づいて
徐々に高度を下げる飛行機の窓に
房総半島が見えてくる
太平洋の海岸線をなぞるように
細く光る帯がネックレスのように
暗闇をまとう陸地に連なる
その華奢なきらめ ....
ビデオデッキにテープを入れて
リモコンの電源ボタンを押した
テレビ画面の中に
七年前あどけない少女だった君が
野の花の姿で
{ルビ宇宙=そら}から受信する
言霊を
小さい唇から ....
滲むのは、
疲れてるからなのだろう。
通勤帰り、
紺色をした他人のスーツに、
わざとらしく、
もたれ掛かる。
煙草の匂い。
微かに、
懐かしさを感じる事で浸るくらい、
....
傷ついたあたしを
これ以上癒さないで欲しいのに
つないだ手と手を切り離せないのはなぜ
あたしはあたしの意思でもって
癒されることを望んでいるというのか
あるいは
新たに芽生えたこの感情 ....
ゆらいでる 炎のろうそく吹き消して
咲きっぱなしの百合の花、
舞台の上はもう降りた
ラムと合うのは冷たい過日、
レターセット ....
釣りは飽きてしまったようだ
さかながいないからしかたがない
父さんだけが夢中になって
往生際がわるかった
ふりむけば
木のベンチで息子がねむってる
一億年前から
そうしていたよ ....
生活のために消えゆく詩人
嵐の夜よ
おまえはもう
アイツを連れてくる事はないのか
たくさんのものを見送っていく
蒼いあなたは
さびしみを歌う
霊的なまでの美しさで
新た ....
その笑顔
うつり
しんとうし
あたたかくなる
ゆうかんになる
私は私のままだろうが
もう少し生きてみようかとおもえる
たいしてうまくはいかないだろうが
もう少し頑張ってみようかとおもう ....
街の風景を愛しく想うのは
街が僕の延長であるからだろう
あらゆる物を僕は備えている
爪や血管、汚職や罰金の滞納ですら
何もかも僕に似ている
路地や神社や夕暮れの生殖器
傷跡を覆うように ....
時は漂う何年前かのこと
ただ跨がった時代を生き
悲しくも苦しくもないような道を歩み
辱めを避け 懐古を好む
私は熱を帯びた鳥のように
配慮と対処を無駄のように施す
思えば皺の数か ....
フランス帰りのイタリア人に愛想をつかして
街道レーサーに成り果てたはずのお前の恋人が
俺の家の居間でダイヤモンドゲームを1人でやっている
電話やメールでお前に知らせるのは嫌だよ
いつか狼煙をあ ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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