「フアンダ」とあなたは言った
1秒経ってやっとそれが「不安だ」ということに気づいたけれど
あなたはその1秒を許してくれなかった
だからわたしはえんぴつになる消しゴムになる
高い高い椅子 ....
流れる水辺にあって、冬の光が
点っている。てらてらとここは
静か。見えないものに、触れた
ことのない。めくらの。薄く紅
挿す頬のあどけない。水掻きの
広く、長い指の掬えない。指間
指間から ....
あなたの前で
ぼくは溶け出す
ほんとうは
ほんとうは
こんなはずじゃ
なかったのに、
薄い膜に
包まれているから
遠くがよく見えない
ぼくが近づかなければ
あなたの顔は ....
朝の気配
目が覚める少し前
ちょっとだけ思う
“ああどうか”
一人ぼっちではありませんように
良いとされるもの
いくつかの花々と思い出
い ....
ねぇ、その懐かしい谷は
いまも風に吹かれているの
そうさ
陽のあたる白いテラスで
あるいは
小さな木の橋に腰かけて
風に吹かれてる
何も変わらない
(かば?
(かばじゃないよ、妖 ....
静けさと静けさ
くりかえす甘噛み
打ち寄せるたび
持ち去られる秘
からだを通る水は痛く
まばたきの奥に声は拙い
手のひらの火
一瞬の重なり
滴が鉱に ....
そんなコト言われても、困る。
キミが納得できなくたってそれが答えなのだから。
ボクの言ってる事が伝わってないように、キミの言葉も伝わっていないんだよ。
誰もが皆、キミの話を受け入れてくれるワ ....
081119
100年に一度の津波ですと
テレビが
怖いことをおっしゃるので
海の方を眺めたら
金融危機のことだった
一人あたり12000円の定額給付金 ....
自転車 二人乗り
僕が前で 君が後ろ
いつも 腰に手を 回してたっけ
通り過ぎる隣の車道には
青い車がたくさん通り越していく
君の家まではすごい坂道で
二人の時はよくブレー ....
若い感情は、体を這う蟻の群れ。
冬の晩、流星群に期待がふくらんだ僕らは、コートを着て寒い外に出た。
風船みたいに漂いたかったけど、じっと
公園の夜空に降る星をみていた。
みんな流れては ....
本をたたんで
ペンにキャップをつける
はさみをひらいて
つけねで指のあいだをぐりぐりとする
くつ下をつかんで
ゴミ箱に向かって
投げる
たばこを吸う
たばこを消す
少し眠りたいけ ....
あなたと
ともに死ぬつもりになって
恋をしたい
というときの
あなたとは
あなたなのか
あなた以外なのか
そのどちらでもないのか
わからないまま
あなたと恋をしたい
わたしが ....
つたわらないのは
ことばなの
あるいはぼくの
そんざいなの
あなたは
残り香になって
いつもここからいなくなる
この初雪みたいに
かたちもなくとけてゆく
てのひらのなか ....
こもれび/こもれび
紅く小さく南天の実
こもれび/こもれび
足元に散らばる団栗
うたっているのは ひばりか
うたっているのは すずめか
こもれび/こもれび
軽いハレーション
....
死んだらエサになってやるんだ、と幼稚園の本堂でお釈迦様へ向かって言ったんだった
もし、死んだら、あんなふうに焼かれないで箱のなかに囲まれないで
死んでまでひとに囲まれないで
大地に
....
すべてが自由だと言い切れるほど
世の中は単純じゃなくて
自由と自由がぶつかりあって
新たな火種が一つ生まれたよ
好きな人 嫌いな人 どうでもいい人
面白がっている人 わかってい ....
(1) 思い出
木々に囲まれて佇んでいる
二匹の恐竜のごとき建物
四畳半の二階屋
最後にヒヨコと共に住んだ部屋
六畳の長屋
五年間,ネズミと共に住んだ部屋
焚き火を囲む影 ....
入ったばかりの会社では
仕組みが解からず
だれが何をしているか
自分が何者かさえ不明だが
いまは嫌というほど透けて見える
量子力学の相対性理論によ ....
いつかの{ルビ涎=よだれ}のあとが
シーツの上で
かぴかぴに乾いて
こべりついていたり
枕元には
幾日分もの抜け毛が張り付き
昼寝の
心地よい気分を害す
絨毯の上
置き忘れられた ....
屏風に上手に絵を描いて
30万円で売り出したら
詐欺だと云われ告訴された
程なくして実刑を食らい
牢獄の中で私に課せられたのは
屏風に上手に絵を描く仕事
1日働くと250円貰えるので
私 ....
羽毛布団を荷台一杯に詰め込んだ
走行距離20万キロのワゴン車に乗せられ
赤道直下の熱帯地域に送り込まれた
入社二年目の私は
連日辛い料理ばかりを喰わされて
汗を拭わずにいたら風邪をひいて
....
世界最小の牛に乗って
全国を謝罪して回るのは
罪深き私の父親
人々に投げつけられた
モロトフカクテル
暗殺された父親と牛
人々はステーキを食いたがった
だけど誰にも見分けがつかなかった
....
震える指先を
ポケットに滑り込ませたら
捨て損ねたレシートが
指の間で微かに笑った
不確かな足取りで
迷子のふりをしながら
逃げ損ねた枯葉を
靴の踵で踏みにじった
丸めた背 ....
心からありのままを出すのは
なんて難しいのか
ここには こんなに熱のこもった
私というものがあるのに
あなたには伝わらない悲しみ
悲しくて仕方がない
でも私はとっても熱いから
触れてみて ....
成分分析:ともさんの96%はソレで出来ています
カテゴライズは確実にソコ
ヒント:題名はアルファベットの配列です
命は
星にならない
風にならない
命は消える
命は無になる
人は命を惜しむから
星になったと
風になったと
人は命を惜しむから
悔やんで、嘆いて
泣いて、泣 ....
そしてボクはさかなになった
流線型にふちどられ
いつまで続くかわからないうねりを眺め
光の乱反射を遠くに感じながら
このまま泳げたらいいなって
明日も明後日も
ずうっとずう ....
青空に白い月が浮かびます
ほうっと溜め息がでます
まだ風の冷たい冬の朝です
時折の車のタイヤの音と
こつこつという靴の音がします
じっとする日差しは暖かく
春を思い出す様です
空に白い月 ....
自転車に乗ってあなたは、海のもの、
山のもの、空のもの、あなたは、
すべてだ。
折りたたまれた 古い
手紙を開くと 今でも
あなたの声 ....
なべの罅、天井の滲み、なにもかもに音色があるんだぜ、
昨日塩揉みしたり加熱されたりしてたお前や、これのあ
れもそれも然りだ。ぞっとするような山積みの椎茸の軸
で耳を閉じ、ろくでもない大きさの ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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