家に戻ると友人からもらった
お香を焚いて
映画を見ながら
死と酒を交わした
「明日は向こう岸の
バッティングセンターに
行かなきゃならない。
ここん所忙しいんだ」
....
飢えて死にいくものがいる
飢えた母は
飢えた子の体をせめて暖めようと
体を寄せていた
国旗は寒さに震える人を
覆い温めることすら出来ない
どうして いつも目を伏せてまえをみるの
どうして 気がつくとタバコのため息なの
どうして 何もかもあきらめている風なのに またひとりなの
しってるよわかっているつもりだけど
隣にあたしがい ....
(祈望)
ひとみに焼け着いた君の故郷も
見知らぬぼくの
澄み渡る戦場も最早ひと巡りして
帰る場所はみな同じ
なのになぜ、こんなにも唇は乾き喉が
二度と会えないようにつかえるのだろう ....
一人に流れている時間を消しにいった
葉っぱが枝から落ちるまでの葉っぱの時間
葉っぱの前を通り過ぎた車がかすったであろう少しの時間
それを観察するぼくの時間
それらが風とともに上 ....
脆弱にも映るその青年は話を始めるタイミングと言うものを実によく心得ていた。特に聞き分けの無い小さな友人たちにおいては、その尊敬を二時間にして勝ち得るほどの能力を惜しむことなく発揮した。それでいて気取る ....
観音さまは
山に身を埋めて
どんな時でも
じっとしている
人々の隠し持った
哀しみを
瞳を閉じて観るように
じっとしている
弱い私が
揺らぐことの無いように ....
一日の勤めを終え
宿舎に帰る
窓を開け放ち
外気を誘う
青き空 山々を眺め
麦酒を飲む
微酔四肢を巡り
暫し憩わん
前山に流るる白雲
益々風情を深め
山水ここに極ま ....
ドナドナド
名前と番号
首にぶらさげ
ドナドナド
かわいい声でなく
待つためだけの順番
哀しい目をして
ドナドナド
逃げ道さえも忘れたように
どこを見つめてないている
遠く ....
日差しの温もり
午後の一時
本を読んで
買い物に行って
穏やかな日和
ヌクヌクして
居眠りこっくり
風がさわやか
音楽サラリ
気持ちはポッカリ
ハートの葉
桂の木
1.歯車
とある少女が恋をしました
とある少女が恋をしますと
*
世界の歯車は回り始めます
リスのように愛らしい歯車も
高層ビルのように偉そうな歯車も
....
胃が痛い
きっと腸も痛い
順調に歳を重ねてるくせに
ポテトチップスを食べ過ぎたせいなのか
薄っぺらい胸に入りきらない
油物に似た、重い気持ち
そういえば
よく似ているような気もするな
....
消えて
し、舞う
塵芥
ひとつ、
旋律
ひとすじ、
吸いこまれ、
消えて
し、舞う……
無は……
最後では
....
こんな寒い夜に
あなたは遠い所へ行ってしまった
こんな寒い夜に
あなたは誰にもつげず
一人で誰も手の届かない所へ
行ってしまった
あなたが産まれた日
おかあさんは
やさしく微笑んで ....
スイートピー (門出)
予感の種は忘れた頃に発芽して
思いがけない場所に花を咲かせる
淡い花びらのような羽を広げた
君を笑顔で見送れるだろうか
スノー ....
始まることのない夜と
故に来ることのない朝が
裏側の世界で目覚める頃
静かな雨に、私は鳥のように濡れて
争わないということは、何も得ないことだと
誰かが唱えていた
それなら、私は全裸で ....
夕暮れが迫っていた
そして女は急いでいた
夜ノ森が始まってしまう、まもなく
日が沈む、まだ田園地帯から出られない
カラスがダーツのように空を飛び
夕日のど真ん中へ突き刺さる
雲は水面を ....
世界へと落ちていく空
滲む照明
薄明かりのアウトフォーカス
緩む身体
意識はただ温もりに溺れ
遠い耳鳴りと感じているのは
あれは
海鳴りではなかったか
夜の砂浜に座り込んだこと ....
森を探していた
いつも森のある辺りを
手探りで
人の皮膚は
思ったよりも広大で
地図を持たずに歩くことは
意外と困難で
まだ幼かった
少年が
少女に触れてしまった
は ....
そう うつ そう うつ そうそう うつ
私のネジは100本位抜けているんですか?
そもそもメインCPUがぱっぱららりぱっぱ?
私 笑えてる?
私 笑えてる?
私 笑いません。
そう う ....
081206
奇人変人北鎌倉に月が出た
訳の分からないことをつぶやいて
人が穴から顔を出すのを
モグラモチのように叩き潰す
これで5人目だと
....
レスポール 叩きつける
マーシャル
ズタズタになるまで
合わせる チューニング
針の穴 鍵穴
本当だ
雨が降っている
暗い夜道が暗くて
怖い雨が降っている
雨だ
何が…何だった…
そうだ
リアリティ
白い霧のような
人の形だった
何が起こった…
黒い雲が
湧 ....
ミルクホール
生温かい
むせ返るような 喧騒
人々は
輪になって
互いの顔を眺め
口を動かし
耳をそばだてる
ミルクホール
夕方は寂しい
暗くなるとき
暗くなった ....
彩鮮やかな記憶たちを
宝物のように閉じ込めても
いつか色が褪めてしまうだけなんでしょう。
みなみの風、稜線のむこうから白のむれ
あなたは北から
奥そこ、しずかな砂のうえにからだをおいて
あと三日ほどねむって
ちいさい時分にみた夢を思いだしている
しろく、生あたたかく
とおく ....
星も出ない夜、
寒さに静まり返り
冷たさだけが
消えた街灯の下に
佇んでいる
よる、
眠りに付こうとする
皺だらけの手が
手を伸ばすと
両の肢がでる
大地は俟っている
....
隙間のうたが家をなぞる
屋根を除き暗く浮かぶ
金と緑 水と水
互いを招く 打ち寄せる
棄てられた庭
蔓が壁に描く大木
雨の音 波の音
色の音 鎮む音
遠 ....
金曜の夜
僕は誰かを探しに行く
誰もいないその街へ
つめたいビールが飲みたくて
土曜の朝
知らない誰かと眠ってる
眠りから覚めれば
またひとりぼっちになるから
夢を見つづける ....
何度 歌を歌い
何度 母の料理を食べ
何度 人とせめぎあい
何度 ギターを弾き
何度 傷つき
何度 ダーツをし
何度 本を読み
何度 病を得
何度 詩を書き
何度 人と愛し合ったろう ....
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