わたしたちの夏は
ガラス玉みたいに透き通って
どこまでも不安定に揺らめいて泡してく
炭酸水の中でうまく泳げない
わたしとあなた
きっとまったく別々のままに飽和して
まぶたの裏でまだ小さ ....
誰が出したか知らない僕等の宿題
提出期限の無い永遠の夏休み
僕等自身の声と言葉を
見知らぬ明日に、提出する日の為に。
先にかかげた一番、ナンバーワン。
それは描いてやんない。
あなたがはみだしちゃうから。
目は見たいものを見る。
写真であなたを映すのは難しいってば。
雪が、
降っています
言葉と思い出は、
頑なな部分をゆっくりとほぐして
今なら素直に打ち明けられそうな
柔らかな予感を抱かせてくれました
静かに雪が、
足元を埋めていきま ....
ラムコークのきらきらする泡を
退屈そうに、くだき
ちらすように
わたしのやさしすぎた
まちがいを
切っていった
微粒子の単位で
つきささる凍てつきの
ちりちりする
い ....
いけないと
わかっていても
辛くなると
わかっていても
求めてしまうよ
幸せは
そこにはないのに
およそ何か得物があって
ましてや紙とペンとインクがあって
何かしでかさないアライグマはいない
ラスカルだって機会さえあったなら
本の一冊や二冊
モノにしていたはずではないかと思う
手型 ....
樹木を相手の仕事柄、チェーンソーは七つ道具。今使っているものよりも小型軽量のものが必要と感じ、ホームセンターを覗いてみた。
3,950円!? 安い! 安すぎる!!
電動式でもそんなに安く ....
僕は強いぞ!
僕の牙は鋭いぞ!
怖いものなんて何も無いんだ
失うものも守るものも何も無いんだ
自由気ままに生きるのさ
誰にもしっぽなんて振るもんか
がるるー、がるるー
噛みつくぞ ....
ないた
あおおに
なきながら
いなくなった
あかおにないた
ぼくもないた
たぁちゃんもないた
せんせいもないた
みんな、ないた
....
歩いていたら
へこみに落ちた
泣きそうだ
四方八方が冷え込んで
吹き落とされた怒りとあせりが
地面に貼り付く
ちくしょう
雪深い闇に
遠く淡く光を伸ばしていく電車の影
どんどん呑 ....
あなたが恋しくて
堪らなくて強く指を噛んだ夜
滲んだ赤がとても鮮やかで
冷たい風が横切るとき
あなたの肩を叩く
紅茶を飲む私の呟きをのせて
振り向くあなたは
気配の無さを受け入れて
再び歩く
完全防備したあなたの
帰り道の出来事
ヘッドライトとテールライトが決着のつくことのない
鬼ごっこをしている
大人の拙いステージを見下ろす闇に
ボクは立ってる
気配もなく片足を踏み出したなら手にするチケットは
天国行きか地獄行 ....
僕を映し出すその鏡はよく磨かれていた
嫌で嫌で 「大いなる愛情」という焔ですべてを焼き尽くしたつもりだったが
残ったものはまだ膨張の可能性を秘めていた
練りゴムのように都合悪く ....
「昼休み」
昼間は雲間に光がさした
カッターナイフの芯のかたちで
だんだん空が開けてくると
都庁周辺の緑地では
予報士たちが嬉しそうに
フユバレ!テンキ!と羽ばたい ....
橋の真下
満潮の重苦しいざざ波が
明滅する光を
散り散りにする
夜景がきれい
と誰が言った?
傍を通過する
自転車と通行人
何度も取り残される
私
橋の向こう側に
渡 ....
毎晩いつ寝たのか分からない。
疲れ果てた身を横たえる。
いくら寝ても寝たりない。
また1日が始まる。
悪夢にうなされる。
よく寝た気がしない。
お客様が判子をくれない。
愛想良くマス ....
朝が嫌いだった
眩しいくらいの朝焼けが
カーテンを通り抜けて
わたしを叩き起こすような
十代の頃
セルフサービスの朝食
くりかえしのニュース
軽い頭痛に
制服を着せて
コントラディク ....
影を
その影を
見ていると
いなくなった人が
その中にいるみたい といった
母
姉や親の影に
似てきたのだと
その黒い動きの中に
いるのだと
そうだね
わたしもいつか
母さ ....
でもってなつははじけよう
なつのためにちぢこまろう
ふゆほんばんに
なつのひをこころにもてば
きっときつねびがからだをとりまいて
つれてってくれるさ わんだらん
で ....
私の 不安とか 孤独とか
誰も 気づかない
私のことを 知る人は 誰も
いない この街で
ただ ただ 歩く 歩く
....
何の解決にもなりゃしませんが
あなた一人じゃないでしょう
アンタだけじゃあないでしょう
それはただの事実であって
他に意味もなければ導いてもくれないけれど
あなた一人じゃないでしょう ....
数学のテストの時
もうそろそろ時間が終わる
って時になって
名前を書いていなかったことを思い出した
裏にしていた答案用紙をひっくり返して
名前を書こうとする
しかしそこには既に名前が書 ....
期待が風船のようにふくらめば
大きすぎれば破れてしまう
それでも手招きに
呆然ふらふら
欠陥品
だから期待や気概も捨てて
次から次へ着替えを済ませて
模様替えもしちゃえば
「所詮は ....
君に会いに行くよ
僕は何も持っていない
でも君に会いに行くよ
用なんて特にないけど
でも君に会いに行くよ
君を好きな気持ちだけを持って
あの坂をのぼって
メリー、
それは細長い
木々の根元から枝の先までがちょうど、
ひかりだけ流れているようにみえた
夢みたいな夜
ぼくらは産み落とされて
地図だけを持たされていた
しずかに痛みな ....
十二月に飛来した
結び目の青い鳥
八月に墜落した
羽ばたきが反射して
空が青い
慈愛が一番星だという
警戒‐牽制‐疑念の星座、
等距離の光年を
正義感の彗星が
ながれて
遠く
....
静まり返ったときの
わずかなすき間にあなたはいた
あのとき
置き去りにされたのは
何だっただろう
あのとき
あなたが笑って
ぼくが泣いていた
....
その人のことを
空さんと呼んでいた
空さんは
だだっ広くどこまでも
青くなったり赤くなったり
涙したりして
人のようだった
空さん
時々丘の上から
呼びかけてみるけれど ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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