ここに住む人もきっと
南十字までの長い旅路に
知らぬ間に呑み込まれてしまってるんだよ
銀河鉄道に―act ?
「此処に夏が訪れる事はありません」
翌年の不動産 ....
桜の花びらが落ちているのが綺麗で、拾い上げようとしたら、それは蝉の亡骸だった。
かさかさと乾いた音がして、命がない、ということは、水分が無くなってしまうことなんだな、と思った。
蝉の亡骸を犬にやる ....
やさしい人がいる
生きることのつらさがわかるから
察してくれて
会ってくれる人がいる
めそめそと
泣いてしまうかもしれない
その人の前で
ほんとうは泣きたいのに
つよい男のふ ....
あのことばも
あの優しさも
嘘だったんだと
思いたかった
そう思った方が
きっと
きみを想わないでいられるから
夜になって ....
左隣にいつもいてくれて
あたしの
心許した相手にしか滅多に見せない
この依存心を
そっと受け止めて
なんでもないことばかりだよ
って
笑ってくれるきみに
あたし ....
サンタの衣装を着せられて
誰もが通りすぎようと
友好的に両手をさしだし
いつも変わらずにっこりと
眼鏡の奥で目尻を下げる
カーネルおじさんは偉いなぁ・・・
....
あなたの頭はいつだって
テレビに、あるいは紙束に
あるいは口をつぐんだきりの封筒へ向けられていた
あなたは僕が
あるいは僕らが
とても嫌いで、忌避していた
冬の
割れるような ....
ランドスケープ
この景色
晴れすぎた空に溶けたのは誰
ランドスケープ
この情景
懐かしい視界は今も瞼の裏に焼きついている
ランドスケープ
この感情
血と包帯の手で貴方の傷跡をな ....
声を忘れて生きたくせに
唄いたいと呟いてどうして泣くの
与えられてしまった曲線は
繋げることはできなかったの
ソルファ、
「懐かしい」に似た感情を
もう思い出せないね
聞こえないね
....
その指先が触れたのは
冷たく操られた過去
散らばる破片に揺れる想い
乱れた世界に残された
あの微かな記憶が僕を狂わせる
震えた瞳が
蝶のように 螺旋の中へ
染められた ....
夜になる。
テレビを消した静けさが嫌いだ、と彼女は言う。
その横、彼は頷いていただろう。
夜になった。薄い群青色の空が、
夜になった、と。たぶん。
部屋の明かりをつける。
明かりをつけない ....
オリオンの囁きが聞こえたような気がして
闇が続く空を、見上げた
白い息が流れて行くのが見えだけど
それは、さっきまではアナタの言葉だったモノ
ほら、
もう音も意味も無くなって
....
僕は痛くないのに葉っぱをちぎってるの
まっすぐくねくねまっすぐくねくね
自分のことがわからなくなった時は
素敵なことやるんだって決めたの
そこに月があって
ここにタバコがあって
実 ....
カーテンのむこうの窓ガラスが
いちめんに結露して
ひとしずくがとなりのひとしずくとひとつになり
つるつるとつたって流れおちた
ボトリというおおきな音が
ねむりについた鼓膜 ....
狂気的なまでに
空白を埋め尽くす
方程式の解が見えない。
鉛で真っ黒なノートは
消しゴムで白くなるのに
この手で塗りつぶしてきた
塗りつぶされてきた僕の ....
よっこらせ
腰掛けた瞬間
今日という日が僕の横を
他人の顔ですり抜けた
野ざらし
雨ざらし
吹きさらし
黒い脈を空に伸ばす枯木に
何もない
野の吹雪
赤い動脈が伸びていって ....
二十歳になった時
ずっと十九歳でいようと思った
三十歳になった時も
ずっと二十九歳でいようと思った
来年わたしは
四十歳になるのだけれども
三十九歳は
なかなか簡単には終わって ....
いろいろなgavagai
うさぎ名前だったり
うさぎ場面だったり
でもそのgavagaiというひとことは
いったい何語の何からやって来たのか
さんざん調べてみたのですがわかりませんでした
....
物心ついてから30年弱思ってきたので
そろそろ思わなくてもいいかな、と思い
最近は思わないようにしようと思っている
思い返せば私の思いはどうにも厄介で
健全な成長を阻害していたように思う
....
最初は
水溜まりだと思ってた‥
退屈だったから
爪先でツンツンって
遊んでたら‥
いつの間にか
小さな湖に変わってて‥
不思議に思って
水面を覗いたら‥
....
明けない夜に、いつまでも
遊びます
夢のように、仕事などなく
遊びます
時間の崩壊に誰も気付かず
哀れな永遠の労働者
そんなのには目もくれず
遊べる私は幸福に満たされて
明 ....
「まずは君に足りないものを補ってあげるよ。」と土星人が言ったが
「僕はこのままでいいよ。」と断りを入れ、スプーンでカップの縁のパイを崩した。
「せっかくだけど。」
だってこの“何かもの足りない” ....
何度聞いてもあきない
とりとめのないコトバが欲しい
全部あげる事なんて出来ないよ
だけど夜はまたやって来る
光が差すのを待っているんだ
探し歩くのも悪くはないけど
今夜はずっと ....
磨りガラスの向こうに凍り付いた心
石油ストーブで暖めれた気だるい教室
叫びたいほど美しい日常が
壊れていく夢を私は見る
お箸方面が右で、お茶碗感覚で左だから。
じゃ、ボク帰るね。
毎日晴れているので洗濯物が
たまらない
のどが
かわく
かわいた
くちびるがひかる
世界中の初恋よ、叶え
一定の速度で落ちる
しなやかな着地
生まれてからずっと
プールで泳 ....
なんでもない日
君と一緒の
特別な日
星降る夜
チョコレートケーキ
食べて
シャンパン飲んで
楽しく話す
ワルツを踊り
ビリヤードをして
お互いに
プレゼント交換をする。 ....
昔の騎士さんはさ
王様に剣を捧げて
忠誠を誓ったらしいね
だから僕も
君に捧げて誓うよ
剣はないけど心を
忠誠ではなく愛を
ほとんど水平に近い角度で
やっとその星をとらえたことがありました
あと三日で見えなくなるという百武彗星
あれはアトランタオリンピックの年でした
宇宙にいくつも弧を描きながら
あなたの天体望遠 ....
抱き締めたい
抱き締めたい
あなたを抱き締めたい
それだけのことがどうしてこんなに難しいのか。
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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