波打ち際の流木に
白いワンピースの後姿
沖に向かって風が吹いたとき
彼女の瞳は
黒曜石のように輝き始める
白のスカートを翻して海を渡り
愛した故郷の港や島影が遠くなると
こ ....
少しずつ壊れてゆきますワタクシを
仕方が無いので
少し苔むした押入れへ隠してゆきます
ただただ願うのは
あの方に見つかりませぬよう
毎日
毎日
祈ります
お母様にだって見つかっ ....
10歳も年下の詩人の言葉。
訳知り顔で愛をかたり
人の眼を凝視する。
僕は見透かされている。
ただただ
負けまいという10年のキャリアという薄っぺらな矜持を持って
対峙する。
....
あの家は
どこに住んでるんだろうね
ほら
ぼくらが
住もうとしていた
あの家は
きみの笑顔のなかかしら
それとも
きょうの
風のなか?
あの家は
どこに
行ったんだろう ....
顕微鏡をのぞくと
あんなに青かった星が
茶色く濁りはじめていた
助教授に
どうしましょうと
尋ねると
捨ててしまいなさい
安全な場所に
と言う
いつもそう言う
わたしは ....
しょうがない
もともと空間は歪んでいるんだから
認識しようとしても果てがない
今日は自転車で
Book offに行ったら
つぶれていた
しょうがない
と思ったら
妻に聞くと
....
貴方の
意味なんてない
と挑発する詩を読んで
心が
ざわっと動いて
コメントを書いていたはずだった
のに
手元が狂って
書いている途中で消してしまった
あぁ、なんだよ
....
陽子の命令するままに動いていたら
わたしは14歳のときに死んでいただろう
光子は文句だけは言うけれど助けてくれないし
ほかの子は側で黙って見ているだけだった
あの時わたしはなぜ死ななかった ....
陽光に余寒あり
沃野の黒土 遠望の白嶺
寒風に身を引き締めながらも
梅花の報に心おどりぬ
時流曲折し
大望得がたくは世の常なれど
黙して時代(とき)に耐えるも
豈(あに)長からじ ....
丘と木々に円く囲まれた円い湖に
憧れていた、いつか行ってみたいと思っていたから。
社会科の時間は、いつも地図帖を探していた;
北海道に1個、鹿児島県に1個、お誂え向きの湖を見つけると、
....
わたしは
救急車を運転してみたい
それはかならず
東京で
あかい
サイレンを鳴らして
夜の街を
走り抜ける
それはかならず
東京で
くるしんでる人を
救 ....
乾湖の鳥
羽ばたかないで
コリオリの魚
身震いしないで
スノウフレークス鈴らん水仙
星くずの瞳こいぬのふぐり
エアリードのフェアリィ
笛を置いて
ハクモクレンに宿るモク ....
{引用=死ぬ気になれば何でもできる…
それは瀬戸際に立たされたことの無い人間の言葉}
新地に棲んでいた頃の母を良く知っているといって
狐目の男が自宅を訪れることがあった
その度 ....
私は醤油派なんだけど
今日は甘くつくる
お弁当は二人分
君は甘い玉子焼きが好き
霜が降りた
歩道の黒い縁石に
雲まで忍び寄る電柱の背中に
今朝のしるしが重なる
雲ひとつない冬空の下を
花嫁が歩いていく
黒地に赤い花を揺らして
うなじに笑顔の雫を落として
半月前 ....
君の声さえ覚えていない僕だとしても
“ことばはまだここにありますか?”
そう呟くけれど
誰の返事も無いまま
僕の声だけが虚空に浮かぶ
文字は喜びを与え
文字は怒りを与え
文字は哀しみを与え
文字は楽しさを与う
文字を発音記号としてでなく
文字が意味を伝うる記号だと捉えられる僕らは
文字を見た時にある像が頭に浮かび
....
ミスキプロスをながめ
デフテックをきき
クーラーのした
くつろぐ
書類の整理
なんもない一日
手紙の返事を書き
ポストに入れる。
読まなくてはならない
本がある。
レポート ....
車椅子が野原にとける
男の子よさようなら
飛び散る魚の反射のうちに
髪を肩の上で切った
さらさらと春の風に遊ぶように
前髪はまゆの5ミリ上
広い空が見えるように
あらゆるものが芽吹き始める
一週間で空の色は変わっている
恋に似た気持ちを
だれかに ....
羊水の赤子が皮膚にやってきたら
そのとき、わたしのお腹には
代わりになにが宿るのだろう
満点の星空はわたしの
お尻をかけぬけ
まぶたはふるえ
意識が取り戻さ ....
星のひかりは
時間差の攻撃
出会ったことも
時間差の攻撃
待ち合わせ場所は
代えられるけれど
時をとめては
待つことは出来ない
だからここで
きみ ....
普段は殆ど
目もくれない
携帯電話
(というか俺は基本的にこの機械を好かんのだ)
の中の
繋がるか
繋がらないか
今は
分からないほどに
古びた電話帳に
刻まれ ....
歯磨き粉は
なぜ
粉でもないのに
歯磨き粉と
呼ばれているのか
ある日わたしは
天日に干して
ほんとうに
粉にしてしまったら
お日様に向かって
舞い上がっていった
....
川で
二艘の小船が出会った
船頭は一人ずつだ
だが一艘は自転車を積んでいるのだ
川は驚きに流れを停めてしまう
よく見れば自転車はさかさまになっているのだ
川は植物のふりをする
船頭たちは ....
油断すると耳に聞こえてきた
愛と感謝を唄う詩
でも僕の耳にはフィルターがあって
別のヒトの声になって心に届きます
そしてその歌声は
私を泣かせるのです
私はきっとその声に恋をし ....
自分で買ったネックレスをひとつ 眺めてみる
気に入って買ったから
今でも気に入っているけど
なんだか軽くて
さらさらと私の手を通り抜ける
例えばこれが 誰かからもらったものだったら
....
くちばしのみだらな小鳥を二羽絞殺する黄砂にまみれた二月の昼下がり、人差指にまとわりついた赤インクのような小さなドット、嘘みたいな薄情な赤、だけど寸前の生命の確かな終り…なめて綺麗に ....
傷つけて
傷つけて
傷つけられて
それ以上に自分を傷つけてた
悩んで
悩んで
また落ちていく
静かに落ちていく
感覚
水の音
風 ....
「シェフの気まぐれサラダ」
「愛されメイク」
「ご奉仕価格」
「ゆとり教育」
「欲情しだれ腰」
「自分の時間」
「日本のハンバーガーよ、
遊びは終わりだ。 」
....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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