[760]ハァモニィベル[2019 06/15 19:13]

【6】  「埋火(うずみび)の/ほかに心はなけれども/向へば見ゆる白鳥の山」
 香川景樹の歌である。日本の昔の文人詩人画家、自然を愛した人達の山を見る心は、概ね、この歌の心のやうなものではなかつたかと思ふ。登る山とは違つてゐた。心象の中の景物であり、見る山であつた。


――――――――――――●〔引用終了〕


(註―― 香川景樹 は、江戸後期の歌人。斬新な歌論を展開したが、保守派に憎まれて「大天狗」と罵倒され排斥された人である。 上記【6】の文章は坂口安吾のもので、その歌には 見られる山 でなく、その人が「見る山」がある、と洞察しているが、香川景樹の背景を踏まえてその歌を味わえば、更にそこには普通の人の「見る山」以上の作者の心象が籠められて映し出されているのがわかる。)


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さて、

では、タッコングよろしく頼むよ。
きみの低い鼻を多少は伸ばして頑張ってくれ。

ゆっくりでいいよ。待ってないから。


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